◎ 徳川吉宗が江戸庶民に贈った桜の丘——飛鳥山公園で花見・アスカルゴ・渋沢栄一ゆかりの地を楽しむ


飛鳥山公園(あすかやまこうえん)は、東京都北区王子にある区立公園で、約300年にわたって東京都民に愛される歴史ある花見の名所です。1873年(明治6年)に上野・芝・浅草・深川とともに日本最初の公園のひとつに指定され、現在も桜(約600本)・ツツジ(約1万5,000株)・アジサイ(約1,300株)の四季の花木と、3つの博物館・渋沢栄一ゆかりの旧渋沢庭園・自走式モノレール「アスカルゴ」など多彩な施設が揃う多目的公園として親しまれています。

JR王子駅や都電荒川線(東京さくらトラム)「飛鳥山」停留場から徒歩すぐという抜群のアクセスにもかかわらず、小高い丘(飛鳥山)の緑の中に入るとレトロな都電や機関車の展示・高さ7mのお城の遊具・噴水水遊び広場まで揃い、子どもから大人・シニアまでまる一日楽しめる懐の深い公園です。渋沢栄一が新一万円札の顔として注目を集めて以来、渋沢史料館や旧渋沢庭園への観光客も増え、文化・歴史スポットとしての人気も高まっています。

基本情報

  • 正式名称:北区立飛鳥山公園
  • 所在地:東京都北区王子1-1-3
  • 電話:03-5980-9210(北区南部パークマネジメント・公園管理事務所)
  • 面積:約7.2ha(じゃらんnet掲載値)※約13.7ha という表記もあり、周辺を含めた広域管理エリアが異なる場合がある
  • 管理:東京都北区(管理委託:北区南部パークマネジメント)
  • 歴史的指定:1873年(明治6年)、日本最初の公園のひとつとして指定
  • 特徴:飛鳥山の丘陵地形を活かした起伏ある公園。桜・ツツジ・アジサイが豊富。博物館3館・旧渋沢庭園・アスカルゴ・遊具広場・D51・都電展示など多彩な施設が充実

⏰ 開園時間・料金

  • 公園全体:終日開放(24時間、一部エリアを除く)
  • 公園管理事務所:8:30〜17:15(TEL:03-5980-9210)
  • 入園料:無料

🚌 あすかパークレール(アスカルゴ)

  • 公園入口駅〜山頂駅を片道約2分で結ぶ自走式モノレール。高低差約18m。無料・無人運転
  • カタツムリに似た形の車体から「アスカルゴ」という愛称が付いた
  • 高齢者・障害者・ベビーカー利用者でも気軽に登れるバリアフリー施設として整備
  • 運休日:12月29日〜1月3日
  • 点検停止:毎月第1木曜日(4月のみ第3木曜日)10:00〜12:00
  • 桜シーズン(3月下旬〜4月上旬)は運行時間延長あり(公式情報要確認)

🏛️ 施設の利用時間・料金

  • 旧渋沢庭園(青淵文庫・晩香盧):9:00〜16:30(3〜11月)/ 9:00〜16:00(12〜2月)、入園無料。2025年3月24日より渋沢史料館の休館日(原則月曜日等)は庭園も閉鎖に変更
  • 北区飛鳥山博物館:10:00〜17:00(入館16:30まで)、月曜・年末年始等休館。入館料:一般300円・65歳以上150円・小中高100円
  • 紙の博物館:10:00〜17:00(入館16:30まで)、月曜・年末年始等休館。入館料:一般400円・小中高200円
  • 渋沢史料館:10:00〜16:00(入館15:30まで)、月曜・年末年始等休館。入館料:一般300円・小中高100円
  • 3館共通券:一般800円ほど(詳細は公式サイトで要確認)
  • 飛鳥舞台(野外ステージ):能舞台をイメージしたヒノキ造り。申込制・有料。利用案内は北区南部パークマネジメントHPへ

🅿 駐車場

  • 所在地:東京都北区王子1-1-3(飛鳥山公園内)
  • 台数:計25台(普通車19台・大型車3台・身障者用3台)
  • 料金:大型車(高さ250cm以上)1台30分ごと600円 / 普通車・バイク等 1台30分ごと150円
  • 利用時間:8:30〜18:30(花見時期は変更の可能性あり)
  • ⚠️ 桜シーズン中は大型車利用不可・台数変更など運用が変わることがあります。公式Xで最新情報を確認してください
  • ⚠️ 桜まつりなどのイベント時は公共交通機関を強く推奨。駐車場は非常に混雑し利用できない場合があります

アクセス

  • JR京浜東北線「王子」駅(中央口・南口):徒歩すぐ(1〜2分)
  • 東京さくらトラム(都電荒川線)「飛鳥山」停留場・「王子駅前」停留場:徒歩すぐ
  • 東京メトロ南北線「王子」駅(1番出口):徒歩3分
  • 東京メトロ南北線「西ヶ原」駅(2番出口):徒歩4分
  • 北区コミュニティバス「Kバス」王子・駒込ルート⑧⑳:「飛鳥山公園」停留所下車すぐ
  • 都バス:「飛鳥山」停留所下車、徒歩4分

💡 周辺の合わせて訪れたいスポット:王子駅北口すぐの音無親水公園(滝・水車・水遊びができる渓谷風の公園)は徒歩3分圏内。王子神社・名主の滝公園・お札と切手の博物館も近く、1日かけて王子エリアを歩き尽くすコースが人気です。

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歴史

飛鳥山はもともと王子権現(現・王子神社)の神域でした。江戸時代中期、8代将軍・徳川吉宗は享保の改革の一環として庶民の憩いの場を増やそうとしました。当時、上野・寛永寺の境内などでは酒宴が禁じられていたため、吉宗は1720年(享保5年)から飛鳥山に桜を大量に植え、飲食・踊り・酒宴を身分に関わらず許可して一般開放。「江戸庶民が飲んで踊れる花見の名所」として大変な人気を博しました。歌川広重の浮世絵「名所江戸百景」にも描かれた飛鳥山の花見の賑わいは、現在にも通じる庶民文化の象徴です。

1873年(明治6年)には、太政官布達により芝・上野・浅草・深川とともに日本最初の公園のひとつとして指定されました。1879年(明治12年)には近代経済の父・渋沢栄一が飛鳥山に別荘(後に本邸「曖依村荘」)を構え、1931年(昭和6年)に亡くなるまでこの地で過ごしました。現在の旧渋沢庭園はその邸宅跡で、戦災で多くの建物が失われた後も「青淵文庫」と「晩香盧」の2棟が残り、いずれも国の重要文化財に指定されています。

見どころ・施設

🌸 桜(約600本)・花木——都内屈指の花見の名所

  • ソメイヨシノを中心に、サトザクラ(八重桜)・ヤマザクラ・シダレザクラ・ウコン・ギョイコウなど多品種の桜が園内各所に。ソメイヨシノの後にサトザクラが4月中旬頃に開花し、長く楽しめる
  • 桜の見頃に合わせて夜間ライトアップ(ぼんぼり点灯、17:30〜21:00頃)を実施。幻想的な夜桜が人気
  • ツツジ(約1万5,000株)は5月上旬が見頃。アジサイ(約1,300株)は公園西側山すその「飛鳥の小径」エリアで6〜7月に見頃

🚌 あすかパークレール(愛称:アスカルゴ)——無料・バリアフリー

  • 公園入口(王子駅側)から飛鳥山山頂まで、高低差約18mを片道約2分で結ぶ自走式モノレール。利用無料・無人運転
  • カタツムリに似た車体から「アスカルゴ(Asuka + escargot)」という愛称がつけられた
  • 高齢者・障害者・ベビーカーでも安心して利用できるバリアフリー施設。桜シーズンはアスカルゴから桜のトンネルを抜けるような眺めが人気

🏛️ 旧渋沢庭園(青淵文庫・晩香盧)——国指定重要文化財

  • 渋沢栄一が明治12年(1879年)から昭和6年(1931年)まで過ごした邸宅跡「曖依村荘」の一部。往時は約28,000㎡の広大な敷地だったが、1945年の空襲で大部分が焼失
  • 青淵文庫(せいえんぶんこ):渋沢の80歳の傘寿と子爵授与を祝い1925年(大正14年)に建てられた書庫。ステンドグラスやタイル装飾が美しい大正建築
  • 晩香盧(ばんこうろ):渋沢の70歳の喜寿祝いに1917年(大正6年)に贈られた洋風の茶室。鹿鳴館時代の雰囲気を伝える貴重な建造物
  • 入園無料(内部見学は渋沢史料館に確認)。2025年3月24日より渋沢史料館休館日は庭園も閉鎖に変更されたため、事前確認を

🏛️ 博物館3館(公園南側)

  • 北区飛鳥山博物館:北区の歴史・自然・文化を展示する郷土風土博物館。企画展も充実(一般300円)
  • 紙の博物館:1950年開館、日本の洋紙発祥の地・王子ゆかりの世界有数の紙専門博物館。和紙・洋紙・紙の歴史・手漉き体験など(一般400円)
  • 渋沢史料館:渋沢栄一の生涯と多方面にわたる事業・人物交流を紹介(一般300円)。新1万円札の顔となり注目度アップ

🏯 遊具広場・水遊び・子ども向け施設

  • 高さ7mのお城の遊具:公園のシンボル的な大型遊具。ブランコ・滑り台・砂場・動物や船の遊具も揃う
  • 水遊びエリア(じゃぶじゃぶ池):夏季限定。おむつ使用中の子ども・ペットは入場不可
  • D51蒸気機関車・都電展示:実際に運行していたD51と旧型都電車両が展示保存されており、近くで見学できる

🌿 展望ひろば・電車・新幹線ウォッチング

  • 公園北側の高台「展望ひろば」はパーゴラ屋根の休憩施設と電車観覧デッキを備えており、JR京浜東北線・東北新幹線・北斗星(廃止)などの電車や新幹線が間近に通過するのを見られる鉄道ファン・子どもに人気のスポット
  • キッチンカーやマルシェ出店にも使われるイベントスペースとしても機能

🍽️ 飲食・ショッピング

  • APRON MARK(れすとらん館):2023年春オープンのカフェレストラン。日本のトップシェフレシピを提供。モーニングもあり
  • my me mine:ピクニック向けのおやつ屋
  • カフェ・ヴァーチュ:北区飛鳥山博物館内の喫茶店
  • 渋沢×北区 飛鳥山おみやげ館:渋沢栄一関連のオリジナル商品・お土産を購入できる

🗓️ イベントカレンダー

🌸 春(3〜4月)北区さくらSA-KASOまつり・夜桜ライトアップ

  • 第26回 北区さくらSA-KASOまつり(2026年3月28日〜29日):飛鳥舞台を中心に、琉球エイサー・和太鼓・ストリートダンス・日本舞踊・大道芸などのステージパフォーマンス、地元商店街の飲食出店ブース・キッチンカーが約40店舗出店する北区最大級の春まつり
  • 桜のライトアップ:桜シーズン中(例年3月下旬〜4月初旬の金・土・日・祝日)に17:30〜21:00頃、ぼんぼりが灯る夜桜観賞を実施
  • 桜の種類と見頃:ソメイヨシノ(3月下旬〜4月上旬)→ サトザクラ(4月中旬)と順次開花する

🌺 初夏(4〜7月)ツツジ・シンコ・デ・マヨ・アジサイ

  • ツツジ(4月下旬〜5月上旬)が見頃を迎え、公園全体が薄紫・ピンクに染まる
  • シンコ・デ・マヨ(5月3〜5日):日本最大級のアメリカ大陸フェスティバル。2025年は5/3〜5/5開催(10:00〜18:00)
  • 北区グリーンフェスタ(5月中旬):地域の緑化推進と環境啓発イベント(2025年は5月17〜18日開催予定→17日中止)
  • アジサイ(6〜7月)が「飛鳥の小径」エリアで見頃を迎える

🎆 夏(7〜8月)盆踊り・わくわくミュージアム・水遊び

  • 飛鳥山盆踊り(7月初旬):2025年は7月5〜6日(12:00〜20:00)開催。ライブパフォーマンス・キッチンカー・子ども向け企画が充実
  • 夏休みわくわくミュージアム(7〜8月):北区飛鳥山博物館主催の夏休み子ども向けイベント(2025年は7/19〜8/24)
  • 水遊びエリア(じゃぶじゃぶ池)が夏季限定開放

🍂 秋(10〜11月)区民まつり・ハワイフェスティバル・紅葉ライトアップ

  • ふるさと北区 区民まつり(10月初旬):2025年は10月4〜5日に飛鳥山公園(王子会場)で開催
  • 第4回飛鳥山ハワイフェスティバル(10月中旬):渋沢栄一とハワイ王カラーカウアの歴史的縁がテーマ。2025年は10月18〜19日開催
  • 旧渋沢庭園 紅葉ライトアップ「ひかりに染まる秋夜」(11月):幻想的な秋の夜間イベント。旧渋沢庭園の紅葉がライトアップされる
  • 第29回 親子でチャレンジ飛鳥山(11月):公園が一日遊園地に変身する親子体験イベント

四季の楽しみ方まとめ

  • 🌸 春:ソメイヨシノ→サトザクラ→ツツジと花が途切れない。SA-KASOまつりの屋台とステージで昼も夜桜ライトアップも楽しめる、年間最大のハイシーズン
  • 🌺 初夏:「飛鳥の小径」のアジサイ約1,300株がしっとりと美しい。外国人観光客も多く、国際フェスが開催されるにぎやかな季節
  • 🍂 秋:旧渋沢庭園の紅葉ライトアップ・区民まつり・ハワイフェスティバルと秋も充実。人は春より少なく博物館巡りにも最適
  • ❄️ 冬:静かな公園で石碑・銅像めぐりや博物館の企画展をゆっくり楽しめる。渋沢栄一関連の展示は冬も内容が充実している

訪問アドバイス

  • 桜シーズンは車で来ない:SA-KASOまつり期間などの桜シーズンは駐車場がほぼ使えず、周辺道路も大渋滞します。JR王子駅・都電荒川線「飛鳥山」停留場が至近で電車が圧倒的に便利です
  • 旧渋沢庭園は休館日に注意:2025年3月24日より渋沢史料館の休館日(原則月曜日等)は旧渋沢庭園も閉鎖されました。史料館と庭園を一緒に見たい場合は、事前に渋沢史料館の開館スケジュールを確認してから来園してください
  • アスカルゴは高齢者・子連れに特におすすめ:無料で乗れるアスカルゴを使えばベビーカーや車椅子でも山頂エリアへ楽にアクセスできます。点検日(毎月第1木曜10〜12時)は運行停止なのでご注意を
  • 電車・新幹線ウォッチングは展望ひろばで:北側高台の展望ひろばから京浜東北線・新幹線が間近に見えます。鉄道好きの子どもには特に人気のスポットです
  • D51・都電展示は遊具広場の近く:本物の蒸気機関車D51と旧型都電が展示されています。遊具広場と合わせて子どもと一緒に楽しめます
  • 1日コースは博物館3館との組み合わせがお得:3館共通券を購入するとお得。開館は10:00からなので、午前中は公園を散策してアスカルゴに乗り、午後から博物館めぐりという流れが定番です

飛鳥山公園【まとめ】

飛鳥山公園は、徳川吉宗が約300年前に「江戸庶民のための花見の丘」として整備して以来、一度も人々に愛されることをやめなかった東京最古の公園のひとつです。日本最初の公園指定・渋沢栄一の終の棲家・現役の自走式モノレール・3つの博物館という歴史と現代が重なる構成は、他のどの公園にも真似できない唯一無二の個性です。桜の花見だけで訪れるには惜しい、ツツジ・アジサイ・紅葉・冬の博物館と、年間を通じて繰り返し訪れる価値がある公園です。
JR王子駅からすぐという好アクセスもあわせて、初めての方はぜひ一日かけてじっくり楽しんでみてください。

東京・関東エリアの公園情報は、こちらの記事もあわせてどうぞ。
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最新の開花情報・イベント・休館日・アスカルゴ運行情報は、北区立飛鳥山公園 公式サイト:https://www.city.kita.lg.jp/parks/asukayamapark/index.html および北区南部パークマネジメント公式サイト:https://www.npd.jp/asukayamapark/asukayama.html でご確認ください。