◎東京湾の出入口に立つ日本最初の洋式灯台と、海と森の自然が広がる──観音崎公園ガイド


神奈川県横須賀市の三浦半島東端に位置する神奈川県立観音崎公園は、東京湾に大きく突き出した観音崎の岬のほぼ全域に広がる海と山の両方の自然を一度に楽しめる公園です。面積70.4ヘクタールという広大な敷地には、日本で最初に洋式灯台が建てられた歴史的な場所に現存する観音埼灯台、三浦半島数少ない砂浜「たたら浜」、明治時代の砲台跡、大型アスレチック施設、横須賀美術館、観音崎自然博物館と、歴史・自然・アートが豊かに揃っています。

特に、浦賀水道を行き交う世界の船を眺めながら磯遊び・BBQ・ハイキングが楽しめるロケーションは唯一無二。かつては東京湾防衛の要衝として立入禁止区域だったこの地が、現在は家族連れ・カップル・自然愛好家にとって横須賀随一のアウトドアフィールドになっています。
「かながわの公園50選」「かながわの景勝50選」「かながわの探鳥地50選」「花の名所100選」に選ばれているのもうなずける公園です。

この記事では、観音崎公園の施設・アクセス・イベント・最新情報まで詳しくまとめています。

🗂️ 基本情報

  • 正式名称:神奈川県立観音崎公園
  • 所在地:神奈川県横須賀市鴨居4丁目地内ほか(走水・観音崎エリア)
  • 面積:70.4ha
  • 電話:046-843-8316(パークセンター)
  • 開園時間:終日開放(施設により異なる)
  • 入園料:無料(一部施設は有料)
  • 選定:かながわの公園50選・かながわの景勝50選・かながわの探鳥地50選・花の名所100選

🚃 アクセス

  • 京急「浦賀」駅からバス「観音崎」行き終点下車(約15分)
  • JR「横須賀」駅からバス「観音崎」行き終点下車(約35分)
  • 京急「馬堀海岸」駅から海岸沿いを歩く観音崎ウォーキングルートも人気(約40〜50分)
  • 車:横浜横須賀道路「馬堀海岸IC」から約3km・約5分

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🚗 駐車場情報

  • 公園周辺に県営駐車場4ヵ所(第1・2・4・5)、合計279台
  • 第1・2駐車場(公園北側入口に隣接・最も便利)は5:00〜19:00。第4・5駐車場は8:00〜17:00(7・8月は18:00まで)
  • 料金:平日無料。土日祝は通常期550円・繁忙期(年始・GW・夏休み・11月3日)880円(いずれも普通車)
  • GW・夏季(7〜8月)は大変混雑するため、公共交通機関や午前9時頃までの早い到着を推奨
  • 第1駐車場(50台)は最初に満車になる。第2駐車場(131台)や第5駐車場(41台)も活用を

🗼 最大の見どころ:観音埼灯台

  • 日本で最初に建てられた洋式灯台。1869年(明治2年)1月1日(新暦2月11日)に初点灯。この起工日11月1日が「灯台記念日」の由来となっている
  • 設計はフランス人技師フランソワ・レオンス・ヴェルニー(横須賀製鉄所建設のために来日)。当初はレンガ造りだったが、大正11年の地震と関東大震災(1923年)で相次いで倒壊。現在の白色八角形コンクリート製は大正14年(1925年)6月1日に完成した3代目
  • 高さ19m・光度7万7千カンデラ・光達距離は35kmにも達し、今も現役の航路標識として機能している
  • 全国「のぼれる灯台16」のうちの一つ(神奈川県内唯一)。踊り場からは東京湾を航行する船舶・対岸の房総半島が一望できる
  • 灯台展示資料室では灯台用レンズなどの貴重な資料を展示。権現洞(伝説の洞窟)も灯台へ向かう道中に
  • 見学料:大人300円・小学生以下無料。見学時間は3〜9月の土日等8:30〜17:00・平日9:00〜16:30など(季節・曜日により変動。公式サイト要確認)

🌊 海辺エリア・たたら浜

🏖️ たたら浜

  • 三浦半島では数少ない白砂の浜辺。1954年(昭和29年)、初代ゴジラが上陸した浜辺として知られており(諸説あり)、現在もゴジラの足跡が残されている
  • 砂浜での海水浴・磯遊びが楽しめ、夏季は家族連れで賑わう

🐚 磯遊び・海岸散策

  • 海岸線には変化に富んだ岩礁が続き、潮だまりには色とりどりの海の生き物が生息している。磯遊びのベストシーズンは春〜夏
  • 海岸沿いの遊歩道を歩くと、浦賀水道を行き交う世界各国のタンカー・護衛艦・クルーズ船などを間近に眺めることができる(房総半島との距離が最も狭い海域)
  • 東側の「観音崎園地」の指定エリアではBBQが楽しめる(指定エリアや詳細は公式サイト要確認)
  • 初日の出スポットとしても人気(房総半島から昇る元日の日の出が特に有名)

🌿 自然・ハイキング・遺構

🌲 照葉樹林ハイキング

  • シイ・タブを中心とした照葉樹林が公園全体を覆い、多種の野鳥と植物が生息。「かながわの探鳥地50選」に選ばれるほどの野鳥の宝庫
  • 「海の見晴らし台」「戦没船員の碑」などの眺望スポットからは、横浜ランドマークタワー・東京スカイツリー・富士山・伊豆大島まで望めることも
  • 公園の北側・東側・南側それぞれから異なる方向の絶景が楽しめる

🏰 砲台跡

  • 江戸時代に会津藩が築いた台場に端を発し、明治時代に陸軍の砲台が設置されたエリア。明治17年竣工の北門第一砲台・三軒家砲台などが当時の原形に近い形で残り、フランス積み・イギリス積みのレンガによる砲台構築物が緑の中に溶け込んでいる
  • 終戦まで一般立入禁止だったこの場所が、現在は公園として開放されているのが歴史の皮肉でもある
  • 東京湾要塞研究家ガイドによる「観音崎公園砲台ガイドツアー」も不定期開催(荒天中止の場合あり。公式サイト要確認)

⚓ 戦没船員の碑・西脇順三郎文学碑

  • 第二次世界大戦や海難事故で犠牲となった6万余人の民間船員の霊を慰める「戦没船員の碑」は、海を見下ろす絶好のビューポイントにある
  • 詩人・西脇順三郎の文学碑も公園内に設けられており、文化的な散策も楽しめる

🎡 子ども向け施設:アスレチックの森・うみの子とりで

  • アスレチックの森:全長約100mのローラーすべり台をはじめとする本格的なアスレチック遊具が揃った森のアスレチックエリア
  • うみの子とりで:クライミングウォールなどロープ製の複合遊具が楽しめるエリア
  • いずれも自然の中に設置されており、遊びながら木々の間を探検するような体験ができる

🎨 文化施設

🖼️ 横須賀美術館

  • 東京湾を望む岬に建つ白亜の美術館。三浦半島ゆかりの作品や近現代美術を収蔵・展示
  • 建物自体がアート作品のような外観で、周辺の自然と調和した設計が評価されている。初夏にはアジサイが咲き誇り、SNSで人気の映えスポットにもなる
  • 入館料あり。月曜休館(祝日の場合は翌日)・年末年始。詳細は公式サイトで確認を

🔬 観音崎自然博物館

  • 東京湾の生き物を中心に展示する自然系博物館。人気の「タッチプール」では観音崎周辺の海の生き物に実際に触れることができる
  • 磯遊びの前に立ち寄ると生き物の知識が深まり、磯遊びがさらに楽しくなる
  • 月曜休館。入館料あり。詳細は公式サイトで要確認

🌸 花の広場と季節の植物

  • 公園内の「花の広場」には河津桜・菜の花・バラなど季節の花が咲き、「花の名所100選」に選ばれている
  • 2月下旬:河津桜と菜の花が同時に咲き、さくらまつりが開催される
  • 5月頃:バラが見頃を迎え、散策に最適
  • 6月:横須賀美術館周辺でアジサイが見頃(SNS映えで人気)

📅 主なイベント

🌸 観音崎公園さくらまつり(2月下旬)

  • 河津桜の開花に合わせて「花の広場」で開催(2026年は2月21日〜23日の3日間)。10:00〜15:00・小雨決行
  • キッチンカー出店(地魚を使ったフード等)、ドッグラン開設(予約不要)、クラフトコーナー、地元野菜・和菓子の販売、ビンゴゲームなど多彩なコンテンツが揃う
  • 「さくらまつり」という名称だが実際には河津桜の開花に合わせた2月末開催。ソメイヨシノとは異なる早春の桜体験

🎪 観音崎フェスタ(11月3日・文化の日)

  • 毎年文化の日(11月3日)に開催される公園の秋の一大イベント。第21回が2024年に開催されており、長い歴史を持つ
  • 当日は観光放流ならぬダムの特別開放に相当する歴史的特別公開など、普段は体験できない企画が盛りだくさん

🔭 砲台ガイドツアー・浦賀水道シップウォッチングなど

  • 東京湾要塞研究家による砲台跡ガイドツアーを不定期開催。専門家の解説で明治の要塞の姿をリアルに体感できる
  • 公園ガイドボランティア「フィールドレンジャー」による「浦賀水道シップウォッチング」(浦賀水道を行き交う船を観察する自然観察プログラム)も開催
  • 写真コンテスト「花とみどりのフォトコンテスト」入賞作品展も開催(パークセンターにてスライドショー上映)

🌸 四季の楽しみ方

  • 冬(1〜2月):初日の出スポットとして房総から昇る日の出を眺める元日の早朝が特別な体験。2月下旬には河津桜まつり。空気が澄んで遠方の眺望が最もよい季節
  • 春(3〜5月):照葉樹林の新緑・菜の花・バラが順々に見頃を迎える。磯遊びシーズン到来。砲台ガイドツアーなども春に開催されることが多い
  • 夏(6〜8月):たたら浜での海水浴・磯遊び・BBQが最高潮。アジサイ(6月)が美術館周辺で見頃に。自然博物館のタッチプールも夏が特に賑わう
  • 秋(9〜11月):照葉樹林の紅葉と海の組み合わせが美しい。観音崎フェスタ(11月3日)で公園がにぎわう。渡り鳥のシーズンで野鳥観察に最適

💡 訪問者のためのTips

  • 歩きやすい靴が必須:灯台へは駐車場・バス停から階段を含む坂道を15〜20分歩く必要がある。ヒールや滑りやすい靴は厳禁。公園全体に起伏が多い
  • 平日訪問がおすすめ:GW・夏休みの土日は駐車場が早朝から満車になる場合がある。平日は駐車場無料で空いており、磯遊びや灯台も混雑が少ない
  • 自然博物館・美術館は月曜休:月曜に訪問する場合は両施設が休館。公式サイトで最新の休館日を確認してから出発を
  • 海岸園路の状況を事前確認:補修工事等で一部通行止めになる園路がある(2025年末時点でBBQエリア前〜灯台階段下が通行止め予定)。公式サイトの最新情報をチェック
  • 馬堀海岸駅からのウォーキングも魅力的:海岸線に沿って歩く約40〜50分のウォーキングコースは、途中の景色も楽しめる贅沢なアクセス方法。駐車場混雑時の選択肢にも
  • 周辺観光との組み合わせ:横須賀軍港めぐり(護衛艦・潜水艦を間近に見る)、三笠公園(記念艦三笠)、ヴェルニー公園(バラ園)などと組み合わせると「横須賀歴史と海の1日コース」が組める

観音崎公園【まとめ】

観音崎公園は、日本最初の洋式灯台が建つ歴史の重みと、東京湾の眺望・磯遊び・照葉樹林のハイキング・明治時代の砲台跡・横須賀美術館・自然博物館まで、これほど多くの顔を持つ公園は横須賀でも唯一無二の存在です。
入園無料でありながら半日〜1日かけてゆっくり楽しめるスケールで、子どもからシニアまで、ファミリー・カップル・ソロ散策と誰でも満足できます。
三浦半島のドライブコース終点として、あるいは「横須賀日帰り旅」の目玉スポットとして、ぜひリストに加えてみてください。

最新のイベント情報・工事による通行止め状況は必ず観音崎公園公式サイトでご確認ください。