◎富士山の伏流水が湧き出る神秘の清流、柿田川公園

静岡県駿東郡清水町にある「柿田川公園」は日本有数の湧水地「柿田川」の最上流部を整備した公園です。富士山に降った雨や雪が長い年月をかけて地下へ浸透し、毎日大量の湧水となって地表に現れる神秘的な景観を間近で観察できます。

「日本名水百選」「21世紀に残したい日本の自然100選」に選ばれ、湧水群は「国指定天然記念物」にも指定されている柿田川は、高知県の四万十川、岐阜県の長良川と並ぶ「日本三大清流」のひとつに数えられています。
透明度の高い湧水は「東洋一の湧水」と称されることもあり、静岡県を代表する観光名所として多くの人が訪れます。

公園自体は24時間散策できますが、駐車場は有料で利用時間も決められている点は事前に知っておきたいポイントです。本記事では、最新の駐車場事情から見どころまで詳しく解説します。

基本情報

  • 所在地:静岡県駿東郡清水町伏見
  • 開園:1986年(昭和61年)4月
  • 入園料:無料
  • 開園時間:24時間(園内自由散策)
  • 駐車場:町営駐車場(有料、利用時間あり)
  • 所要時間:約1〜2時間
  • 散策距離:約1km(ゆっくり見て回っても一周1時間程度)
  • お問い合わせ:清水町都市計画課 公園みどり係(TEL:055-981-8224)

アクセス

  • 東名高速道路「沼津IC」から約15分
  • 新東名高速道路「長泉沼津IC」から約20分
  • 国道1号線沿いにあり、車での来園がしやすい立地です
  • JR・東海道新幹線「三島駅」南口から沼津箱根登山東海バスに乗車し、「柿田川湧水公園前」下車すぐ、または「西玉川」下車徒歩約5分

周辺の三島スカイウォークや楽寿園などとあわせて周遊するなら車でのアクセスが便利です。
三島駅や沼津駅の周辺でレンタカーを借りれば公共交通機関の乗り換えを気にせず効率よく巡れます。

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🅿️ 駐車場ガイド

柿田川公園の駐車場は清水町が管理する町営駐車場で、有料・利用時間ありという点に注意が必要です。

  • 駐車料金:自家用車等は1回につき200円、バス等は1回につき1,000円
  • 清水町民・障がい者等は無料:清水町民は免許証など住所が確認できるもの、障がい者は障害者手帳等を提示することで無料になります
  • 国道1号沿いでわかりやすい立地:駐車場は国道1号線に面しており、カーナビでも見つけやすくなっています
  • 駐車場脇の水汲み場:駐車場のそばには湧水を汲める水汲み場があり、ペットボトルやタンクを持参して湧水を持ち帰る人も多く見られます
  • 混雑対策:週末や行楽シーズンの日中は駐車場が混み合うことがあります。午前中の早い時間帯の来園がおすすめです
  • 近隣の商業施設駐車場について:向かいのショッピングセンターなどに駐車する人も見られますが、本来の利用者以外の駐車はトラブルの原因になるため、公園利用の際は町営駐車場を利用しましょう

柿田川とは?

柿田川は全長約1.2kmと、日本で最も短い一級河川のひとつです。約8,500年前の富士山の噴火で流れ出た「三島溶岩流」が、箱根山と愛鷹山の谷間を通って清水町まで到達し、無数の気泡を含む水を通しやすい地層を形成しました。富士山に降った雨や雪解け水は、この溶岩層のすき間を約26〜28年もの長い歳月をかけて地下を流れ、柿田川で再び地上に姿を現します。

1日に約70万〜100万トン(25mプール約2,000杯分に相当)ともいわれる豊かな水量が湧き出し、年間を通じてほぼ一定の水温(約15℃前後)を保っています。人工的に浄化された水ではなく、自然が生み出した「天然のろ過装置」によって磨かれた、透明度抜群の水なのです。

🌱 地域住民が守り抜いた清流

柿田川はかつて、豊富な湧水量を求めて進出した工場からの排水で水質が悪化し、魚が住めないほどの状態になっていた時期がありました。1970年代には護岸工事で川縁がコンクリートに覆われるなど、自然の景観や生態系も大きく損なわれてしまいました。

これを憂いた地元住民や環境保護団体が1975年から保護活動を開始し、「柿田川みどりのトラスト」による土地の買い上げや工場移転運動、清掃活動などを地道に続けた結果、カワセミなどの野生動物が再び戻ってくるまでに環境が回復しました。現在の美しい柿田川公園は、こうした地域住民の努力の上に成り立っています。

柿田川公園の見どころ

👁️ 第一展望台

第一展望台は柿田川最上流部を見渡せる人気スポットです。大小数十カ所の湧き間(湧水の噴出口)から川底が絶え間なく湧き出る様子や、澄み切った水中の景色を観察できます。まるで地面から水が湧き上がってくる様子は、自然の神秘そのものです。ガイドが常駐している場合もあり、湧水群についての詳しい説明を聞けることもあります。

💎 第二展望台(通称「ブルーホール」)

公園で最も有名な撮影スポットです。かつて紡績工場の井戸として使われていた湧水池で、深さ約3.5m・直径約5mほどの穴から、深い青色やエメラルドグリーンに輝く幻想的な水面が広がります。水の透明度や光の反射、川底の砂などが生み出す自然現象によるもので、水が持つ赤色の光を吸収する性質により、深さが増すほど青さが際立って見えます。

  • 陽の光が差し込む午前中の観賞が特におすすめです
  • 季節や時間帯によっても色味の見え方が変わります

💧 湧水広場

湧水に直接触れられるエリアです。夏でも冷たい湧水を体感でき、子どもたちの水遊びスポットとしても人気があります。年間を通して水温がほぼ一定なので、真夏でもひんやりとした心地よさを感じられます。

⛩️ 貴船神社

園内には、縁結びの神様として知られる京都・貴船神社の分社が鎮座しています。ハート型の中にある「おむすび」に願いを託す、縁結びスポットとしても親しまれています。散策の途中にぜひ立ち寄ってみましょう。

🌉 八つ橋と遊歩道

園内には木道や遊歩道が整備されており、河畔林の中をゆっくり散策できます。途中では、清流を泳ぐ魚、水草、野鳥、四季折々の植物などを観察しながら森林浴を楽しめます。木製の八つ橋からは、柿田川上流の美しい流れを間近に眺められます。

🐟 河畔林と豊かな生態系

柿田川は長さ約1.2kmの小さな川ですが、多様な生き物が暮らす貴重な環境です。国土交通省の調査では、狩野川流域で確認されている動植物の40〜60%近い種類が柿田川で確認されており、希少な水生植物や昆虫、魚類の生息地としても重要視されています。

🍦 名物・とうふアイスクリーム

公園周辺には、名物「とうふアイスクリーム」を味わえるお店もあります。豆腐の味をしっかり残しつつ濃厚でなめらかな味わいで、散策の合間のひと休みにぴったりです。

🌳 芝生広場・噴水

園内には芝生広場や噴水もあり、湧水観察だけでなく、ちょっとした休憩やピクニックにも利用できます。

季節ごとの魅力

  • 春:新緑と澄んだ湧水が心地よい季節です。
  • 夏:木陰の涼しさと、湧水広場での水遊びが楽しめます。
  • 秋:紅葉と透明な清流の組み合わせが美しい季節です。
  • 冬:澄み切った水と、湧水と外気の温度差によって川面に霧が立ち上る幻想的な「気嵐(けあらし)」が見られることもあります。

訪問前に知っておきたいポイント

  • 駐車場は有料:自家用車200円・バス1,000円が基本ですが、清水町民・障がい者は証明書提示で無料になります。
  • ペットの入園について:公園によってはペットの入園が制限されている場合があります。同伴を予定している場合は事前に公式サイトや現地の案内で確認しましょう。
  • 展望台は段差に注意:展望台へ向かう階段など、上り下りする箇所があります。ご高齢の方や足の不自由な方はゆっくり時間に余裕を持って周りましょう。
  • 撮影・イベント利用には許可が必要:業として写真や映画を撮影する場合や、集会・イベントなどで公園の一部を独占して利用する場合は、清水町への申請・許可が必要です。
  • 湧水を持ち帰る場合はマナーを守って:水汲み場は多くの人が利用するため、譲り合って利用しましょう。
  • バスの本数に注意:三島駅からのバスは本数が限られるため、時刻表を事前に確認しておくと安心です。

周辺の見どころ

公園周辺には、以下のようなスポットがあります。

  • 柿田川湧水群
  • 三島市
  • 三島スカイウォーク
  • 楽寿園

半日から1日かけて周遊する観光コースとしても人気です。

柿田川公園【まとめ】

柿田川公園は、富士山の伏流水が長い年月をかけて磨かれ、透明度抜群の湧水となって湧き出す日本屈指の名水スポットです。
第一展望台の湧き間、第二展望台の神秘的な「ブルーホール」、湧水広場での水遊びなど、自然の神秘を間近で体感できる見どころが揃っています。地域住民による長年の保護活動があってこそ今の美しい景観が守られていることも、ぜひ知っておきたい魅力のひとつです。
駐車場は有料(自家用車200円)のため、事前に確認のうえ、三島スカイウォークや楽寿園とあわせたドライブプランで訪れてみてはいかがでしょうか。