◎白山と水郷風景が出会う場所──木場潟公園で味わう、県内唯一の自然の潟と四季の絶景
石川県小松市、加賀平野の中心部に広がる木場潟公園は、自然のままの姿を今に残す県内唯一の潟(海跡湖)「木場潟」を中心に整備された広域公園です。
面積は約54.4ヘクタールにおよび、白山山系を源流とする肥沃な大地に育まれた潟越しの白山眺望は、石川県を代表する景観のひとつとして知られています。
木場潟は約5,300年前に海が堰き止められてできた自然の潟で、かつて石川県内にあった5つの潟のうち干拓によって姿を変えることなく原形を保っているのはこの木場潟だけです。
絶滅危惧種のガガブタやアサザ、ヒシ類といった水生植物が群生し、多くの野鳥が飛来する貴重な自然環境が守られています。1982年(昭和57年)10月17日の開園以来、年間約80万人が訪れる人気スポットとして親しまれています。
兼六園や金沢城公園のような歴史的建造物が主役のスポットとは違い、木場潟公園はウォーキングやサイクリング、ボート、パークゴルフなど、体を動かすアクティビティと自然観察をあわせて楽しめる開放的な水郷公園です。
この記事では、木場潟公園の特徴や見どころ、季節の楽しみ方、そして車で訪れる方のためのアクセス・駐車場情報まで、詳しくご紹介します。
木場潟公園の歴史と特徴
木場潟公園は、白山山系を源流に育まれた加賀平野の中心部、小松市に位置し、1982年(昭和57年)10月に開園しました。木場潟は約5,300年前に海が堰き止められて原形ができあがった海跡湖で、石川県内で唯一、自然の姿のまま残された自然水郷公園です。近年は地域住民や環境団体の活動によって、かつての澄んだ水や豊かな水草を取り戻す取り組みが続けられており、絶滅危惧種のガガブタやヒシ類、アサザなどの群生や、多くの野鳥の飛来する姿を今も見ることができます。
公園は中央園地・北園地・西園地・南園地の4つの園地が1周6.4kmの周遊園路で結ばれており、それぞれ「スポーツゾーン」「健康ゾーン」「景観ゾーン」「レジャーゾーン」という特色を持っています。この周遊園路は「水郷公園、木場潟を巡る道」として、「美しい日本の歩きたくなる道」500選にも選定されています。さらに2023年(令和5年)4月には、里山を「学び」「遊び」「体験」できる新たなエリアとして東園地「木場潟さとしるべ」(里山ゾーン、約5.3ヘクタール)がオープンし、現在は5つの園地で構成されています。
また、潟内にあるカヌーレーシング場は世界的にも知られており、世界大会や各国のナショナルチームの合宿地として利用されています。2015年(平成27年)には第66回全国植樹祭が開催され、天皇皇后両陛下(当時)をお迎えした際の「お手植えの森」と「御製碑」が西園地に今も残されています。
基本情報
- 名称:木場潟公園(きばがたこうえん)
- 所在地:石川県小松市三谷町ら之部58(中央園地)ほか、木場町・島町・符津町・矢崎町・今江町・蓮代寺町・三谷町地内
- 面積:約54.4ヘクタール(中央・北・西・南の4園地で約49.1ha、東園地で約5.3ha)
- 開園:1982年(昭和57年)10月17日、通年開園(一部施設を除く)
- 入園料:無料(ボート・パークゴルフ・ドッグランなど一部施設は有料)
- 公園センター(メダカハウス)受付時間:8:30~17:00
- 周遊園路:1周約6.4km(4園地を結ぶ)
- 問い合わせ:公益財団法人木場潟公園協会(TEL:0761-43-3106)/東園地:TEL 0761-43-1105
アクセス
- 北陸自動車道・小松ICから約25分(中央園地まで約14km)
- 北陸自動車道・加賀ICから約30分(中央園地まで約17km)
- 小松空港から車で約20分(南園地まで)
- JR小松駅からコミュニティバス「こまちスマイル木場潟号」で約20分、運賃300円(中央園地まで)
- JR粟津駅から徒歩約20分(南園地まで)
木場潟公園は5つの園地が広い敷地に点在しており、公共交通機関だけで複数の園地を回るのは時間がかかります。
中央園地・北園地・西園地・南園地・東園地それぞれに見どころがあるため、効率よく巡るならレンタカーの利用がおすすめです。
小松空港からのアクセスも良好なので、そのまま車に乗り換えて木場潟公園へ向かい、周辺の粟津温泉や片山津温泉などとあわせて南加賀エリアを周遊するプランも組みやすくなります。
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🚗 駐車場情報
木場潟公園には各園地ごとに無料駐車場が整備されており、合計収容台数は927台(普通車883台、大型バス17台、障がい者用27台)にのぼります。目的の園地に応じて使い分けられるのが便利です。
- 中央園地駐車場:公園センター(メダカハウス)やパークゴルフ場、ドッグラン、カヌーレーシング場に近く、公園利用の拠点となる駐車場です。5つの園地の中でも最も規模が大きいエリアです。
- 北園地駐車場:普通車89台、大型車2台、障がい者用2台。小松市街地や国道8号からのアクセスが良く、気軽なウォーキング利用者に人気です。
- 西園地駐車場:普通車92台、大型車2台、障がい者用4台。白山ビューの展望休憩所やレストラン「ラーゴ・ビアンコ」に近く、絶景を目的に訪れる方におすすめです。
- 南園地駐車場:ボートハウスや菖蒲園、釣り桟橋に近く、ファミリーでのレジャー利用に便利な立地です。
- 東園地駐車場:里山交流ハウスや農業体験ハウス、カフェ、足湯に近い駐車場です。
- 料金:全園地とも無料。
- 大型バス:合計17台分のスペースがあり、団体での来園にも対応しています。
桜が見頃を迎える春や、菖蒲まつりが開催される6月、ゴールデンウィークなどのイベント時期は、特に人気の西園地や中央園地の駐車場が混み合う傾向があります。目的地に応じて北園地や東園地など別の園地の駐車場を利用し、周遊園路を歩いて移動するのもひとつの方法です。障がい者用駐車スペースは各園地に用意されています。
見どころ
木場潟公園は5つの園地それぞれに個性があり、自然観察からアクティビティ、絶景スポットまで多彩な楽しみ方ができます。ここでは特に見逃せないスポットを詳しくご紹介します。
🏔 西園地の白山ビュー・展望休憩所
- 木場潟公園を代表する絶景スポット。木場潟越しに白山を望む、全面ガラス張りの展望ロビーが2015年に完成しました。
- 初冬の冠雪した白山や、新緑と残雪が織りなす白山の姿は、木場潟公園ならではの季節の風景です。
- 2015年の全国植樹祭では、天皇皇后両陛下(当時)がこの展望ロビー中央から白山の眺望をご覧になり、記念写真パネルが今も展示されています。
- 隣接するレストラン「ラーゴ・ビアンコ(LAGO BIANCO)」では、大きなガラス窓から白山を眺めながら食事を楽しめます。
💡 西園地ライトアップ(通年開催)
- 2019年(令和元年)10月より、西園地で夜間ライトアップを実施しています。実施期間は通年、時間は日没から21時までです。
- 芝生を木場潟の湖面に見立て、4色の光によるプロジェクションマッピングで湖面の表情を演出。湖岸のヨシや桜などの樹木、園路もあわせてライトアップされ、幻想的な夜の風景を作り出しています。
- ライトアップにあわせて展望休憩所も開館しているため、夜のドライブや散策の目的地としてもおすすめです。
🌸 千本桜通り・桜回廊
- 潟を一周する園路沿いに、千本桜通りや桜回廊と呼ばれる合計約1,700本の桜並木が続いています。
- 特に北園地から西園地にかけての園路では、「白山」「桜並木」「木場潟」の3つが織りなす絶景を楽しめます。
- 見頃は例年4月上旬頃で、ソメイヨシノのトンネルを歩きながら花見ができる、公園随一の人気シーズンです。
🌷 南園地の菖蒲園・ハス園
- 南園地は「レジャーゾーン」として位置づけられ、約5万株のハナショウブが咲く菖蒲園が5~6月に見頃を迎えます。毎年6月には「花菖蒲まつり」も開催され、モデルとの撮影会が行われることもあります。
- 6~8月にはハス園で花ハスが見頃に。地元に伝わる花ハスと、安宅の関ゆかりの「中尊寺ハス」の2種類を鑑賞できます。
- ボートハウスでは貸しボート・貸し自転車の受付を行っており、2階には木場潟周辺で使われていた漁具・農具を展示する民俗資料館もあります。
🚣 ボート・流し舟
- 南園地では、4月~10月の土・日・祝日限定で貸しボートが利用できます(310円/20分、定員3人・3歳以上、こぎ手は中学生以上)。
- 同じく4月~10月の土日祝には、手こぎの「流し舟」にも乗船できます(500円/20分)。木場潟を違った角度からゆったり楽しめる人気のアクティビティです。
- いずれも風速5m/s以上の場合は運休となるため、当日の天候にはご注意ください。
🐦 野鳥・水生植物の自然観察
- 木場潟には絶滅危惧種のガガブタ、ヒシ類、アサザ、コウホネ、ミズアオイといった貴重な水生植物が群生しています。
- アシやマコモの茂る湿原には多くの野鳥が飛来し、四季を通じてバードウォッチングが楽しめます。
- 西園地の池では、絶滅危惧種の水生植物を育成する取り組みも行われており、環境保全の観点からも見応えのあるスポットです。
🏃 中央園地のスポーツ・レジャー施設
- 中央園地は「スポーツゾーン」として、専用のパークゴルフ場(18ホール、大人300円・こども100円)やメモリアルグラウンド(サッカー大人2面・子供4面)が整備されています。
- 潟にはカヌーレーシング場があり、世界大会や各国ナショナルチームの練習・合宿風景を見学できることもあります。
- 北陸最大級とされるドッグラン(小型・中型・大型犬用に3面)も中央園地にあり、愛犬とのお出かけにもぴったりです(ビジター利用500円)。
- 雨天でない日にはドッグランが開園し、休憩所や水飲み場も完備されています。
🌱 東園地「木場潟さとしるべ」
- 2023年(令和5年)4月にオープンした新エリアで、里山を「学び」「遊び」「体験」できる次世代エネルギーパークとして整備されています。
- 里山交流ハウス(体験学習・多目的ルーム)、農業体験ハウス(再生可能エネルギーを活用した作物栽培)、里山資源再生ハウス(ペレット材の製造工程見学)の3施設が中心です。
- 2階建ての展望デッキからは木場潟を一望でき、運が良ければ北陸新幹線が走る様子を眺めることもできます。
- カフェや足湯も併設されており、里山散策の合間にゆったり休憩できます。
🚴 周遊園路・ウォーキング&サイクリング
- 5つの園地を結ぶ周遊園路は1周約6.4km。「美しい日本の歩きたくなる道」500選にも選ばれた人気のウォーキング・ジョギングコースです。
- 貸し自転車(こども無料、大人200円/1.5時間)も利用でき、シェアサイクルでのサイクリングも楽しめます。
季節の見頃カレンダー
🌸 桜(4月上旬)
- 千本桜通りや潟一周の桜回廊、合計約1,700本の桜が見頃を迎えます。北園地から西園地にかけての園路では、白山・桜並木・木場潟が織りなす絶景が楽しめます。
🌷 花菖蒲まつり(6月上旬)
- 南園地の菖蒲園で約5万株のハナショウブが見頃を迎え、モデルとの撮影会などのイベントも開催されます。
🪷 花ハス(6月~8月)
- 南園地のハス池で、地元伝来の花ハスと中尊寺ハスの2種類が見頃を迎えます。
🍁 紅葉(11月頃)
- 周遊園路沿いの木々が色づき、白山の初雪とあわせて秋ならではの景色が楽しめます。
❄️ 冠雪した白山と西園地ライトアップ(冬)
- 冬は冠雪した白山の姿が木場潟越しに一望でき、公園を代表する景観のひとつです。西園地の夜間ライトアップは通年(日没~21時)実施されているため、冬の澄んだ空気の中での夜景鑑賞もおすすめです。
四季の楽しみ方
- 春:約1,700本の桜が咲き誇り、白山・桜並木・木場潟が織りなす絶景を楽しめる、公園最大の見どころシーズンです。
- 夏:菖蒲やハスが次々と見頃を迎え、ボートや流し舟、ドッグランなどアクティビティも充実する季節です。
- 秋:園路沿いの紅葉と、澄んだ空気の中で見る白山の眺望が魅力です。
- 冬:冠雪した白山の景観が公園のシンボル的な風景となり、西園地の夜間ライトアップが一年で最も幻想的に感じられる季節です。
訪問アドバイス
- 白山がよく見える日を選ぶのがおすすめです。特に冬から早春にかけての晴れた早朝は、冠雪した白山と潟の景色が美しく見えます。
- 周遊園路の一周は約6.4kmあるため、全体を歩いて回るとかなりの距離になります。時間に応じて、目的の園地だけを車で移動しながら巡るプランも検討しましょう。
- ボート・流し舟は4月~10月の土日祝限定です。風速5m/s以上では運休となるため、当日の天候をあらかじめ確認しておくと安心です。
- ドッグランを利用する場合は、雨天時は閉園となる点に注意しましょう。ビジター利用は500円です。
- イベント時期の駐車場は混み合いやすいため、花菖蒲まつりや桜の季節、ゴールデンウィークなどは早めの時間帯の来園がおすすめです。
- 周辺の温泉地との組み合わせもおすすめです。粟津温泉や片山津温泉など小松市内の温泉地とあわせて訪れれば、南加賀エリアを一日で満喫できます。
木場潟公園【まとめ】
木場潟公園は、県内唯一の自然のままの潟と、雄大な白山の眺望が織りなす、石川県を代表する水郷公園です。兼六園や金沢城公園とは異なる、開放的な自然とアクティビティの魅力にあふれており、桜や菖蒲、ハス、紅葉、冠雪した白山と、一年を通じて違った表情を見せてくれます。
5つの園地それぞれに無料駐車場が整備されているため、レンタカーで目的の園地を巡るのが特におすすめです。
開園時間やイベントの詳細、最新情報については、必ず木場潟公園の公式サイトでご確認のうえ、南加賀エリアの散策プランにお役立てください。
- 投稿タグ
- 小松市 公園